【ケース5】父の再婚相手とは、親子じゃないの?

義理の母が亡くなったら私が相続すると思っていたのに

私、聖子の母は、私が小学生の頃に病気で亡くなった。

父亮二は、私を男手一つで育ててくれ、私が大学を卒業した年に、恭子さんと再婚し、恭子さんは私の義母となった。

義母は、とても気さくな明るい人で、親に早くに先立たれ、兄弟姉妹もいないこともあって、私のことを大事にしてくれた。

もちろん、私の結婚式にも母親として出席してくれたし、私の子どもも孫として可愛がってくれていた。

再婚から20年、父は77歳で亡くなった。

 

父の相続にあたっては、もめることもなく、自宅は義母が相続し、預貯金は私と義母が2分の1ずつで相続した。image14

どうせ、義母が亡くなったら、一人娘の私が相続するのだから。

その後、義母も病気になり、私が看病もして、看取った。

なのに、相続手続をしようとしたら、私は義母の相続人ではない、って言われた。

なんで? 自宅は誰のものになるの?

 

【弁護士からひと言!】

■親の再婚相手は法的には親ではないのです■

亮二さんは恭子さんと再婚しましたが、再婚しただけでは亮二さんの子である聖子さんとの間に法的な親子関係は成立しません。

法的な親子関係を成立させるには、恭子さんと聖子さんが養子縁組をすることが必要です。

子どもが幼い時期に再婚する場合は、一方の子どもと再婚相手が養子縁組をするケースが多いですが、子どもが一定の年齢に達している場合は、養子縁組をしないケースも少なくないようです。

養子縁組は、扶養義務や相続権の有無など、法的には重要な意味がありますので、親御さんが再婚された方は、この点については、是非とも、確認しておいてください。

聖子さんは、恭子さんと養子縁組をしていなかったため、相続人ではありません。

恭子さんは親に先立たれ、兄弟姉妹もいないということですから、法定相続人がいない、ということになると思われます。

相続人がいない場合でも、被相続人と特別なつながりがあった方は、「特別縁故者」として裁判所に認められれば、被相続人の遺産を取得できる場合があります。

しかし、そのためには、家庭裁判所に「相続財産管理人選任申立」や「特別縁故者に対する相続財産分与申立」を行う必要があり、費用と手間がかかります。

また、すべての手続を終えるまで約1年半も時間がかかるうえ、特別縁故者として裁判所に認められるかは、ケースバイケースです。

裁判所に特別縁故者と認められたとしても、被相続人の全部の財産を特別縁故者に与えるという結果になるとは限らず、一部のみとされるケースも珍しくありません。

特別縁故者のものにならなかった財産は、国に帰属してしまうのです。

このようなことにならないために、親御さんが再婚されている方は、再婚相手との間で養子縁組がなされているかを確認し、なされていないようであれば、早急に養子縁組をするか、遺言書を書いてもらうべきです。

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