【ケース7】弟がずっと行方不明。父が亡くなりどうしよう?!

父の財産の名義を変更するのに弟のハンコがいるの?!

私は桜。

弟の孝は、昔から風来坊で、定職にも就かず。

5年前にアルバイト先の飲食店からレジのお金を持ち逃げして、それ以来、音信不通。

 

どこにいるのか、生きているのか死んでいるのかも不明。

一応、警察には捜索願を出しているが、音沙汰なし。

そんな折、父秀雄が死亡。image16

相続人は母の美智代と、私と弟。

母の今後の生活のために、父の残した株式やら預貯金やらを母の名義にしようとしたら、弟の署名や押印、印鑑証明書などが必要と言われた。

どうしよう。

 

【弁護士からひと言!】

■相続人が行方不明なら、必ず遺言書を作って!■

相続手続は相続人全員で行う必要があるため、所在不明の方がいる場合は、手続を進めることができません。

このような場合は、家庭裁判所に弟孝さんについて、「不在者の財産管理人選任申立」をする必要があります。

この申立があれば、家庭裁判所は、第三者を不在者の財産管理人として選任し(通常は、弁護士が選任されます)、選任された財産管理人が孝さんの代わりに相続手続きを行うことができます。

しかし、家庭裁判所が不在者の財産管理人を選任するためには、警察に捜索願を出したことの証明書や孝さんが住民票を置いているところに居住していないことのを示す資料などが必要であるだけでなく、桜さんやお母さんが裁判所で孝さんが行方不明になった経緯を説明するなど、面倒な手続が必要です。

また、不在者の財産管理人は、孝さんの権利を守る必要があることから、孝さんに相続権(この場合は4分の1)がある以上、原則として、この相続権に見合う財産を孝さんの分として残す方法でしか遺産分割協議ができません。

つまり、全部の財産をお母さんに取得させるということができないのです。

このような不都合は、遺言書を作成することで回避することができます。

父秀雄さんが「妻美智代に全財産を相続させる」という遺言書を作成しておけば、孝さんの協力がなくても、株式を美智代さんに名義変更することも、預貯金を解約することもできるのです。

もし、相続人の中に、行方不明の方がおられたら、是非、遺言書を作成しておくべきです。

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